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2016年10月26日水曜日

いい本だ!「科研費 採択される3要素: アイデア・業績・見栄え」 ハウツー本は購入すべきだ

今回は、科研費についての具体的な書き方が書かれた本を紹介します。

科研費 採択される3要素: アイデア・業績・見栄え

 まず科研費については、ご承知の通りですが、「科学研究費助成事業(科研費)は、人文・社会科学から自然科学まで全ての分野にわたり、基礎から応用までのあらゆる「学術研究」(研究者の自由な発想に基づく研究)を格段に発展させることを目的とする「競争的資金」であり、ピア・レビュー(専門分野の近い複数の研究者による審査)により、独創的・先駆的な研究に対する助成を行うもの」になり、大学教員であれば、挑戦すべき研究助成です。

今年度末で、運がいいことに助成を受けていましたが、来年度に向けて新たに挑戦しなければいけない立場であったので、、今年発行されたのは、とてもラッキーでした。 以前にも科研費のHow-to本は出ていることには出ているのですが、基礎研究の方、工学系の方でした。
今回は医師で外科系の先生が執筆されているので、書かれている内容も少しはわかるという
ところがいいです。

しかし、とんでもなくすごい方で、名古屋市立大学理事長・学長という役職で、泌尿器科学を専門とされておられ,そのご業績に対して紫綬褒章も受賞されています。細目(泌尿器科)の中で、5年間の採択件数が全国1位であることが文科省のホームページで公表されたというのが著者の特徴の1つとして載っていました。
上図は、序章に書かれている表ですが、ぶっちぎりです。ぶっちぎり。
旧帝国大学がほとんどをもっていくといわれるこの研究費も、こんな表を見せられるては、俄然頑張らないといけないなぁと思います。

また、申請書の書き方の添削事例がとてもよく、どんな風によくなっていくかというのを、添削前後というカタチだけでなく、Hop, Step, Jump的(本当にこれらの単語が使われています)によくなっていく過程もみることができます。

他の研究助成の申請でも役に立つこと満載でした。

こういった類の本を否定する人もいるかもしれませんが、私は完全に肯定派です。 なぜなら、読むだけでメリットがあるという見方以外に、もう読んだ競合達は、悪くてもこの水準を達成してくるわけです。 論文と違い、助成金獲得は競争なので、役に立つ本イコール競合を超えるための最低限の本という扱いになります。獲得するためには、さらにプラスアルファが求められるので、質のいい本が出たということは、かなり大変になるぞということと一緒だということに気づきました。

今、医学書院のサイトみると、「品切れ中」! 予想通りです。











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